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#オリジナル小説 #ファンタジー #和風 #風渡り05

mugi

「分かってもらえないのなら仕方がありませんね」
若君のその一言で里の者たちがおのおのに持ったものを構える、本来なら凶器として使われる筈のない桑や鉈。悲しい表情を風渡りは一瞬見せた。この里の災厄はここにある、ここで全てを終わらせる。彼らが飛び掛かってくる前に後ろでに鎖を断ち切った。キーンと大きな音を立てて鎖は飛び散った。里の者たちの表情が敵意から恐怖に変わった。
「―!―!!―!!」
この世の声とは思えない音が大音量で響いた。形状しがたい、この世にはあらざれる不協和音、気味が悪く、気持ち悪く、だがそれは確かに声だった。

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Posted bymugi

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